C# 線形代数への道+微分積分への道+統計
目次→http://1studying.blogspot.jp/2017/08/senkei-index.html#kuw11
「図形の証明で使用する名称 記号 言葉 性質や定理」
「図形の証明」「合同≡ 相似∽」
「余りの数を求める 合同式≡ 法 mod」の使い方
についてメモ。
ここでは、
「×」を「*」
「÷」や「分数」を「/」
で表現します。
「図形の証明」を学ぶ前に必要となる主な前知識を先に書いておきます。
「図形の証明」を行う際に良く使用する事になる言葉や記号の意味を先に学びます。
「定義」と「性質、定理」
「定義」とは、
「あるX(の式や図形)」に対して「間違えの無い説明、説明済みの設定」として
話を進めて行きましょうと言う「決まり事」です。
「定理、性質」とは、
「あるXの定義は ほにゃらら の理由で正しい」と「証明」する時に
土台となる「X」の持つ様々な特性を「性質」と言います。
その「性質」の中でも重要度の高いものを「定理」と言います。
(「性質」は挙げれば切りが無く、その中のどれを「定理」とするかの線引きは曖昧です)
例えば、
「正方形」と誰でも認識できる「説明」が「正方形の定義」です。
この「正方形」が持っている特性の事を「正方形の性質」と言い、
その中でも特に良く使われる性質を「正方形の定理」と言います。
これら「定義、性質、定理」を元(何かを説明する時の根拠)として利用する事により、
「正方形」その物についての細かな説明や証明を省いて話を進める事ができます。
「正方形の定義」
4辺が等しく4角の内角が直角に等しい
「正方形の定理、性質」
4辺が等しく4角の内角が直角に等しい
2本の対角線の長さが等しい
2本の対角線が垂直に交わる
「性質」と「定理」と「公式」
「~の性質」と「~の定理」はほぼ同じ意味です。
「性質」の中で必要性の高い物を「定理」と言う事がありますが、
別に線引きがある訳ではなく曖昧です。
「性質も定理」も既に「証明」が終わっている事柄の為「証明」の必要はありません。
「性質、定理」のなかで更に使用頻度が高い物を
「公式」と言います。
「図形の証明」では「~の性質により~である」とか「~の定理により~である」のような
使われ方がよくされます。
「仮定、前提」「結論」
・「仮定、前提」
「証明」では問題により与えられた「前提」を「仮定」として扱い、
「仮定」と「定義、性質、定理、公式」などを材料として
「証明」の為の根拠を示し、説明を行って「結論」へと導きます。
・「結論」
「証明」によって導きたい結果となる答えの事を「結論」と言います。
「角」「頂点」「線分」「辺、長辺、短辺」「中線」
・「角」
2つの線分(辺)の間の事
・「頂点」
角の先端部分の点の事(3角形の頂点は3つとなる)
但し「放物線の頂点」といった場合、山の一番盛り上がった点を指す
・「線分」
点と点を直線で結んだ線の事(線分は座標などでもよく使用されます)
・「辺、長辺、短辺」
頂点同士を直線で結んだ線(線分)を「辺」と言います。
長方形の長い方の辺を「長辺」、短い方の辺を「短辺」と言います。
「角∠」「三角形△」「平行//」「直角⊥」「四角形□」
・「AB」
「辺AB」の事(辺は省略できます)
・「∠B」
「角B」の事
・「∠ABC」
「角ABC」とは「角B」の事(∠●●●の真ん中)
・「AB//CD」
「辺ABと辺CD」が平行である事
・「△ABC」
「三角形ABC」の事
・「AB⊥CD」
「辺ABと辺CD」が直角である事
・「□ABCD」
「四角形ABCD」の事
「対角」「対角線」「対辺」
・「対角」
「三角形」で「1つの辺」に対して向かい合う「角」
「四角形」で「1つの角」に対して向かい合う「角」
・「対角線」
「多角形」上の「2つの頂点同士を結んだ」辺に重ならない「線分」
・「対辺」
「三角形」で「1つの角」に対して向かい合う「辺」
「四角形」で「1つの辺」に対して向かい合う「辺」
「中点」「交点」「角の二等分線」「線分の二等分線」「垂直二等分線」「中線」
・「辺の中点、線分の中点」
辺や線分を二等分する「点」の事
・「交点、辺との交点」
「交点」とは交わる「点」の事
「辺との交点」とは辺と交わる「点」の事
・「角の二等分線」
角を二等分する「線分」の事
・「線分の二等分線」
線分の中点を通る「線分」の事
・「垂直二等分線」
線分の中点を通り、線分に対して垂直(直角)に交差する「線分」の事
・「中線」
三角形の頂点から対辺の中点へ引いた「線分」の事
「共通な角」「共通な辺」
・「共通な角」
・「共通な辺」
「対頂角」「錯角」「同位角」「AB//CDの錯角」「平行線の性質」
・「対頂角は等しい」「平行線の錯角は等しい」「平行線の同位角は等しい」
「錯角や同位角」の角度が等しい時は
「2直線は平行となる」という事をしっかりと覚えておいて下さい。
・「AB//CDの錯角」
「∠αの錯角は∠β」「∠xの錯角は∠y」です。
・「平行線の性質」
「平行線の錯角は等しい」
「平行線の同位角は等しい」
主にこの2つが「平行線の性質」です。
「三角形における内角と外角の性質(定理)」
・「三角形の外角の定理(性質)」
「三角形の内角の和は180度」
・「三角形の外角の定理(性質)」
「多角形の内角と外角」
・「多角形の外角」の言い回し
「多角形の外角の和は360度」なので~
・「多角形の内角」の言い回し
「多角形の内角の和は180度*(n角形−2)」なので~
「正方形」「長方形」「平行四辺形」「ひし形」の性質
・「正方形の性質」
4辺の長さが等しく4角の内角が直角に等しい
2本の対角線の長さが等しい
2本の対角線が垂直に交わる
・「長方形の性質」
4角の内角が直角に等しい
対辺の長さが等しい
2本の対角線の長さが等しい
・「平行四辺形の性質」
対角の大きさが等しい
対辺の長さが等しい
2本の対角線が互いに中点で交わる
・「ひし形の性質」
隣り合う2辺の長さが等しい平行四辺形
2本の対角線が直角に交わる平行四辺形
・「互いの関係」
「長方形」は「正方形」の性質を全て持っている
「ひし形」は「正方形」の性質を全て持っている
「平行四辺形」は「正方形、長方形、ひし形」の性質を全て持っている
「二等辺三角形」
・「二等辺三角形」の名称(頂角 底辺 頂点 底角)
「底辺の対角」が「頂角」です。
上図のような「二等辺三角形」以外の「三角形」であっても
「底辺の対角」を「頂角」と言います。
「二等辺三角形の頂点」は単に「頂点」と略される事があります。
「二等辺三角形の頂点の数は3つ」ですが、
その中の「頂角の位置の点」を単に「頂点」と呼びます。
「底角」とは「底辺に接する二つの角」の事を指します。
・「二等辺三角形の性質」
底角が等しい
頂角の二等分線は底辺と直角に交わる
頂角の二等分線は底辺の中点
頂角から底辺の中点へ線を結ぶと対角の二等分線となる
底辺の垂直二等分線は対角の頂点を通る
二辺の長さが等しい
「多角形の対角線の数」
・「多角形の対角線の数」の公式
「円周角の定理」「円周角の定理の逆」「四角形の外接円の性質」
・「円周角の定理」
・「円周角の定理の逆」
・「四角形の外接円の性質」
「合同≡」と「相似∽」の条件
「≡や∽」は「すうがく」か「すうがくきごう」で文字変換出来ます。
「≡」は「=」でも文字変換出来ます。
2つの三角形が合同である
「△ABC≡△DEF」
2つの三角形が相似である
「△ABC∽△DEF」
2つの三角形の面積が等しい
「△ABC=△DEF」
・「三角形の合同条件」
・「三角形の相似条件」
2つの「三角形や四角形」に対する言い回し(「合同≡」と「相似∽」)
2つの「三角形や四角形」が「合同≡」や「相似∽」であるとき、
「対応する辺」、「対応する角」という言い方をします。
・「対応する辺」という言い方
「△ABC ≡ △ADC」「□ABCD ≡ □EFGH」であるとき、
各「対応する辺」は以下の形となります。
「アルファベットの配置順」も考慮して対応させます。
・「対応する角」という言い方
「△ABC ∽ △ADE」であるとき、
各「対応する角」は以下の形となります。
「アルファベットの配置順」も考慮して対応させます。
「内分点」と「外分点」
「線」に対して「比率に従って点」を置くときには、
「比率に内分する点」と「比率に外分する点」の置き方があります。
「図形の証明」の手順について学びます。
「図形の証明」の手順
「証明」の方法を見ていく前に「図形の証明」の手順を理解しておきましょう。
「証明」の手順はザックリとした「型(テンプレート)」があります。
なんとなくで良いのでこの手順に沿うようにすると「証明」が行えます。
論理的に説明されて結論に至れば良いので、実際は書き方も解法も様々です。
それでは実際の「図形の証明」の例を幾つか見てみましょう。
「合同の証明」
「合同の条件」を使用した「図形の証明」の例を見てみましょう。
最初に設問で与えられた情報から、「仮定」と「結論」をはっきりさせます。
(仮定) AE=CE、∠AED=∠ECB
(結論) DE=BE
次に「仮定」から「結論」へと導きます。
ここでは「根拠、説明」の所で
「合同の条件」の「1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」
という条件を結論に至る為の根拠に使用しています。
「相似の証明」
「相似の条件」を使用した「図形の証明」の例を見てみましょう。
最初に設問で与えられた情報から、「仮定」と「結論」をはっきりさせます。
(仮定) ∠ABC=∠ADE
(結論)△ABC∽△ADE
次に「仮定」から「結論」へと導きます
ここでは「根拠、説明」の所で
「三角形の相似条件」の「2つの三角形で、2組の角がそれぞれ等しい」
という条件を結論に至る為の根拠に使用しています。
「二等辺三角形の証明」(角の二等分線の定理)
「二等辺三角形の性質」を使用した「図形の証明」の例を見てみましょう。
最初に設問で与えられた情報から、「仮定」と「結論」をはっきりさせます。
(仮定) ∠EDB=∠EDC、DB=CD
(結論) BE=EC
次に「仮定」から「結論」へと導きます
ここでは「根拠、説明」の所での
「合同な図形の性質」
を結論に至る為の根拠に使用しています。
「三角形同士」の図形を扱う時に必要となる代表的な定理
「内角の二等分線の定理」
「外角の二等分線の定理」
「チェバの定理」
「メネラウスの定理」
についてこの後学びます。
ここでは「三角形」にまつわる主な性質や定理を取り上げます。
「三角形」同士の「相似比」の性質
「直角三角形」同士の「相似比」の性質
「直角三角形」の「各辺の名称」
「三角形」の「面積比」の性質
「内角の二等分線の定理」
「外角の二等分線の定理」
「チェバの定理」
「メネラウスの定理」
「合同式≡」は主に「余りの数」について知りたいときに使用される計算方法です。
「合同式≡」を学ぶ前に必要となる知識をまとめておきます。
「モジュロ(modulo)」とは
「剰余演算(じょうよえんざん)」の事を「モジュロ」と呼びます。
「モジュロ」とは割り算を行った時の「余りの数」の事です。
8 mod 3=2
は「はち モッド さん イコール に」のように読みます。
(「modモッド」は「moduloモジュロ」のスペルの省略から来ているので
「mod」を「モジュロ」と呼ぶ流派も存在しますが、
「余り」と「法」との区別がややこしくなる為、
「modモッド(に続く数値)」を「法」
「moduloモジュロ」を「余り」
のように区別して説明していきます)
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=8+mod+3
「C#」などのプログラムで「モジュロ(余り)」を使う時は
(私の手元にあるカシオの関数電卓では
「ALPHAキー」の後「÷R」ボタン(左上のOPTNキーの下のキー)で余り計算が可能
「10 ÷R 3」をすると「3,R=1」と表示される)
「法」とは(modとは)
「法(mod)」とは
「a mod b」の「b」が「法」
「モジュロ(余り)」を求めるときの「割り算で割る方の数(除数)」
の事です。
このような「mod」に続く数値の事を「法」と言います。
(本来は「合同式≡」内の「modの値」を「法」と言いますが、
ここでは「等式=」内の「modの値」も「法」と呼び話を進めます)
「マイナス」の扱い(割り算やmodでのマイナス値)
「割り算の答」を「商」と言い、
「(割り算で)割り切れない数」の事を「余り(モジュロ)」と言います
「法(mod)」と「モジュロ(余り)」は以下のような関係性です。
・「マイナス値の割り算」の商と余り
「割り算にマイナス」が付いた時の「余り」について考えてみます。
(本来余りは「+値−値」どちらでないといけないという決まりはありませんが、
ここでは「+の値」を基本として説明を進めます)
14÷5=2余り4、(余りを−で表すと3余り−1)
・「マイナスの付いたmod」の計算
「modの計算式にマイナス」が付いたときの余りの求め方は以下のようになります。
(本来余りは「+値−値」どちらでないといけないという決まりはありませんが、
一般的な「+の値」を基本として説明を進めます)
10 mod 3=1
「合同式≡」と「等式=」
「法(mod)3」で割った時に余りが同じ値となる二つの「等式=」
「10 mod 3=1」と「7 mod 3=1」
を「合同式≡」で書くと
10 ≡ 7 (mod 3)
左辺「10」と右辺「7」は「3を法として合同」です
(「3を法として合同」とは「3で割った場合余りが同じ」と言う意味)
となります。
「合同式≡」は以下のような変数の入った式の表記も可能です。
「3を法として1と合同の整数x」を求めます
x ≡ 1 (mod 3)
左辺「x」……「変数x」
右辺「1 (mod 3)」……「3で割ると1余る全ての数」
左辺と右辺は「合同」なので
「x」には「3で割ると1余る数全て」が入ります。
左辺……xは「3で割ると必ず1余る」(つまり「x mod 3 =1」)
右辺……「3で割ると必ず1余る」(つまり「1 mod 3 =1」)
「3を法として1と合同の整数x」とは
「xは3で割ると余りが1となる全ての数」つまり、
「xは3の倍数+1」と同じ意味です。
つまりこのとき、
x=3n+1 (nは自然数)
x=4, 7, 10, 13, 16, 19, 22… ←「3を法として1と合同の整数x」
となります。
これらを前提として次節より「合同式≡」について説明します。
「合同式≡」(整数の合同)とは
「整数a」と「整数b」は「整数m」で割った時の余りが等しい
のような状態を
a ≡ b (mod m)
は
「エー ごうどう ビー モッド エム」
「mを法としてaとbは合同」
(mを法としてaと合同のb、mを法としてbと合同のa)
「aとbはmを法として合同」
と読みます。
「mを法として合同」とは「mで割った場合余りが同じ」と言う意です
例えば以下のような「合同式≡」
7 ≡ 13 (mod 3)
「3を法として7と13は合同」
であれば、
「7 mod 3 =1」と「13 mod 3 =1」
7と13は「3を法(mod)」として「余りが同じ1」である「合同≡」です
と言う事を示している事になります。
「合同式≡」は条件により「式同士」や「数値」との「演算+−×÷」が可能です。
主に以下のような演算が可能です。
「合同式」は主に「余りの値」を手っ取り早く調べたい時に威力を発揮します。
それでは、それぞれの具体的な演算方法を説明して行きます……
「合同式同士」の「+−×乗算」
「a ≡ b (mod m)」「c ≡ d (mod m)」とすると、
「合同式≡」と「整数値」の「+−×」
「a ≡ b (mod m)」「整数値c」とすると、
「合同式≡」の「割り算」
「合同式≡」の「割り算」は以下の条件を満たせば可能です。
「≡の両辺」の「公約数a」が「mod m」の値と「互いに素」であれば
「合同式」を「≡の両辺」の「公約数a」で割る事が出来ます。
この条件以外では「合同式≡」を割っても答えは正しくなりません。
「公式」では以下のような形です。
割り算が可能な式に変換する方法もあります。これについては後述します。)
「互いに素」とは以下のような事を言います。
これを踏まえて、
「合同式」の「割り算」を実際に行うと以下のようになります。
「合同式≡」の両辺の「公約数a」を作ることができれば割り算は可能
「○ ≡ ○ (mod m)」の「両辺の公約数a」で割り算を行うとすると
「a*b ≡ a*c (mod m)」という式で表す事ができる。
「合同式≡」の「方程式」計算例
「合同式≡」は変数の入った「方程式」での表記も可能ですが注意が必要です。
「合同式の方程式」ではの両辺の間を「+や−の値や変数」が移動するのは
「合同式≡」の両辺に対して「値や変数を足したり引いたり」する行為なので、
「=を使った方程式」と同じように行えます。
しかし、「合同式の方程式」ではの両辺の間を「*や÷の値や変数」が移動するのは
「合同式≡」の両辺に対して「値や変数を掛けたり割ったり」する行為なので、
「合同式≡」の演算のルールに従った形で「*や÷」を行わなくてはなりません。
詳しくは次節の下記の項
「合同式≡」同士の演算と「合同式≡」の演算のルールまとめ
にまとめておきましたので「合同式≡」の計算に迷ったら確認して見て下さい。
・計算例1(「合同式≡」の「方程式」)
「整数aを6で割ると余りが5」「整数bを6で割ると余りが1」のとき、
「(a+b)を6で割った余り」と「(a−b)を6で割った余り」を求めよ
・計算例2(「合同式≡」の「方程式」)
「整数x+5」と「8」はそれぞれ「6で割った」とき、
「余りが同じ数(合同)」となった。 「整数x」を求めよ。
・計算例3(「合同式≡」の「方程式」)
「整数である−x」は「9で割る」と「余りが−5」となる。
「整数x」を求めよ
・計算例4(「合同式≡」の「方程式」)(連立合同式、連立合同方程式)
「整数x」は「7で割ると3余り」「8で割ると5余る」
「整数x」を求めよ
複雑な「公式」使った解法もあるのですがここでは使用していません。
・計算例5(「合同式≡」の「方程式」)(代入)
「整数x」を「50で割ると49余る」
「3x2+5x+7」を「50で割った時の余り」を求めよ
「合同式≡」同士の演算と「合同式≡」の演算のルールまとめ
「合同式≡」は計算式の余りの値を知りたいときに威力を発揮します。
「a≡b (mod m)」
「mを法としてaとbは合同」、「aとbはmを法として合同」
は
「整数a」と「整数b」は「整数m」で割ったときの余りが等しい状態
を表した「合同式≡」です。
・「合同式≡」同士の演算まとめ
・「合同式≡」の演算まとめ
「合同式≡」で掛け算の余りを求める
「11*52を7で割った余りを求めよ」
「合同式≡」で掛け算の余りを求める2
「整数a」は7で割ると余りが4
「整数b」は7で割ると余りが3
「a*bを7で割った時の余りを求めよ」
「合同式≡」で「1の位の数」を求める
「13の30乗」の「1の位」を求めよ
「合同式≡」で乗数の余りを求める
「13の30乗」を「15で割った余り」を求めよ
C# 統計・微分積分・線形代数への道
次へ→http://1studying.blogspot.jp/2017/08/senkei-index.html#kuw12
『逆が命題と同じならば「⇔同値」と言える』
については次回「C# 数学12」で学びます。
以下のサイトを参考にしました。
円と接線に関する4定理(接線の長さ、接弦定理)
http://examist.jp/mathematics/math-a/plane-figure/en-sessen/
内分と外分―(2)外分
http://nyaas.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2-32c1.html
三角形の内角の二等分線,メネラウスの定理,チェバの定理
http://yossii.sakura.ne.jp/math/0301/
三角形の面積
https://www.kwansei.ac.jp/hs/z90010/sugaku1/sankaku/menseki/menseki.htm
負の数の割り算の余り
http://naop.jp/topics/topics46.html
yahoo!知恵袋:数学で「法とする」とは、どういう意味
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1235186837
yahoo!知恵袋:合同式の問題です。 連立合同式
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13184850123?__ysp=5ZCI5ZCM5byP
合同式の証明や問題の解き方を解説!大学受験で使いこなそう!
https://www.studyplus.jp/430
合同式の基礎・基本
http://www.mathlion.jp/article/ar017.html
合同式の意味とよく使う6つの性質
https://mathtrain.jp/mod
youtube:【高校数学】 数A-74 合同式
https://www.youtube.com/watch?v=wCSO5X5zE5o
「3の100乗を19で割ったあまりは?」を4通りの方法で計算する
http://tsujimotter.hatenablog.com/entry/100th-power-of-three-modulo-19
yahoo!知恵袋:3の225の累乗の1の位はいくつになるか?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1484655489
■規則性を見つける--「1の位の数を求める。」
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/math3/kisoku2.html
・1次合同式の解が複数ある例
思考力を鍛える数学:1次合同式の解の個数
http://www.mathlion.jp/article/ar027.html
--------------------------------------------
引用1:
4x≡8 (mod6)の解は,x≡2,5 (mod6)の2つあります.
引用2:
3x≡12 (mod9)の解はx≡1,4,7 (mod9)の3つ
4x≡0 (mod8)の解はx≡0,2,4,6 (mod8)の4つ
--------------------------------------------
数式記号の読み方・表し方
http://izumi-math.jp/sanae/report/suusiki/suusiki.htm
目次→http://1studying.blogspot.jp/2017/08/senkei-index.html#kuw11
「図形の証明で使用する名称 記号 言葉 性質や定理」
「図形の証明」「合同≡ 相似∽」
「余りの数を求める 合同式≡ 法 mod」の使い方
についてメモ。
ここでは、
「×」を「*」
「÷」や「分数」を「/」
で表現します。
「図形の証明」の前知識
「図形の証明」を学ぶ前に必要となる主な前知識を先に書いておきます。
「図形の証明」を行う際に良く使用する事になる言葉や記号の意味を先に学びます。
「定義」と「性質、定理」
「定義」とは、
「あるX(の式や図形)」に対して「間違えの無い説明、説明済みの設定」として
話を進めて行きましょうと言う「決まり事」です。
「定理、性質」とは、
「あるXの定義は ほにゃらら の理由で正しい」と「証明」する時に
土台となる「X」の持つ様々な特性を「性質」と言います。
その「性質」の中でも重要度の高いものを「定理」と言います。
(「性質」は挙げれば切りが無く、その中のどれを「定理」とするかの線引きは曖昧です)
例えば、
「正方形」と誰でも認識できる「説明」が「正方形の定義」です。
この「正方形」が持っている特性の事を「正方形の性質」と言い、
その中でも特に良く使われる性質を「正方形の定理」と言います。
これら「定義、性質、定理」を元(何かを説明する時の根拠)として利用する事により、
「正方形」その物についての細かな説明や証明を省いて話を進める事ができます。
「正方形の定義」
4辺が等しく4角の内角が直角に等しい
「正方形の定理、性質」
4辺が等しく4角の内角が直角に等しい
2本の対角線の長さが等しい
2本の対角線が垂直に交わる
「性質」と「定理」と「公式」
「~の性質」と「~の定理」はほぼ同じ意味です。
「性質」の中で必要性の高い物を「定理」と言う事がありますが、
別に線引きがある訳ではなく曖昧です。
「性質も定理」も既に「証明」が終わっている事柄の為「証明」の必要はありません。
「性質、定理」のなかで更に使用頻度が高い物を
「公式」と言います。
「図形の証明」では「~の性質により~である」とか「~の定理により~である」のような
使われ方がよくされます。
「仮定、前提」「結論」
・「仮定、前提」
「証明」では問題により与えられた「前提」を「仮定」として扱い、
「仮定」と「定義、性質、定理、公式」などを材料として
「証明」の為の根拠を示し、説明を行って「結論」へと導きます。
・「結論」
「証明」によって導きたい結果となる答えの事を「結論」と言います。
「角」「頂点」「線分」「辺、長辺、短辺」「中線」
・「角」
2つの線分(辺)の間の事
・「頂点」
角の先端部分の点の事(3角形の頂点は3つとなる)
但し「放物線の頂点」といった場合、山の一番盛り上がった点を指す
・「線分」
点と点を直線で結んだ線の事(線分は座標などでもよく使用されます)
・「辺、長辺、短辺」
頂点同士を直線で結んだ線(線分)を「辺」と言います。
長方形の長い方の辺を「長辺」、短い方の辺を「短辺」と言います。
「角∠」「三角形△」「平行//」「直角⊥」「四角形□」
・「AB」
「辺AB」の事(辺は省略できます)
・「∠B」
「角B」の事
・「∠ABC」
「角ABC」とは「角B」の事(∠●●●の真ん中)
・「AB//CD」
「辺ABと辺CD」が平行である事
・「△ABC」
「三角形ABC」の事
・「AB⊥CD」
「辺ABと辺CD」が直角である事
・「□ABCD」
「四角形ABCD」の事
「対角」「対角線」「対辺」
・「対角」
「三角形」で「1つの辺」に対して向かい合う「角」
「四角形」で「1つの角」に対して向かい合う「角」
・「対角線」
「多角形」上の「2つの頂点同士を結んだ」辺に重ならない「線分」
・「対辺」
「三角形」で「1つの角」に対して向かい合う「辺」
「四角形」で「1つの辺」に対して向かい合う「辺」
「中点」「交点」「角の二等分線」「線分の二等分線」「垂直二等分線」「中線」
・「辺の中点、線分の中点」
辺や線分を二等分する「点」の事
・「交点、辺との交点」
「交点」とは交わる「点」の事
「辺との交点」とは辺と交わる「点」の事
・「角の二等分線」
角を二等分する「線分」の事
・「線分の二等分線」
線分の中点を通る「線分」の事
・「垂直二等分線」
線分の中点を通り、線分に対して垂直(直角)に交差する「線分」の事
・「中線」
三角形の頂点から対辺の中点へ引いた「線分」の事
「共通な角」「共通な辺」
・「共通な角」
・「共通な辺」
「対頂角」「錯角」「同位角」「AB//CDの錯角」「平行線の性質」
・「対頂角は等しい」「平行線の錯角は等しい」「平行線の同位角は等しい」
「錯角や同位角」の角度が等しい時は
「2直線は平行となる」という事をしっかりと覚えておいて下さい。
・「AB//CDの錯角」
「∠αの錯角は∠β」「∠xの錯角は∠y」です。
・「平行線の性質」
「平行線の錯角は等しい」
「平行線の同位角は等しい」
主にこの2つが「平行線の性質」です。
「三角形における内角と外角の性質(定理)」
・「三角形の外角の定理(性質)」
「三角形の内角の和は180度」
・「三角形の外角の定理(性質)」
「多角形の内角と外角」
・「多角形の外角」の言い回し
「多角形の外角の和は360度」なので~
・「多角形の内角」の言い回し
「多角形の内角の和は180度*(n角形−2)」なので~
「正方形」「長方形」「平行四辺形」「ひし形」の性質
・「正方形の性質」
4辺の長さが等しく4角の内角が直角に等しい
2本の対角線の長さが等しい
2本の対角線が垂直に交わる
・「長方形の性質」
4角の内角が直角に等しい
対辺の長さが等しい
2本の対角線の長さが等しい
・「平行四辺形の性質」
対角の大きさが等しい
対辺の長さが等しい
2本の対角線が互いに中点で交わる
・「ひし形の性質」
隣り合う2辺の長さが等しい平行四辺形
2本の対角線が直角に交わる平行四辺形
・「互いの関係」
「長方形」は「正方形」の性質を全て持っている
「ひし形」は「正方形」の性質を全て持っている
「平行四辺形」は「正方形、長方形、ひし形」の性質を全て持っている
「二等辺三角形」
・「二等辺三角形」の名称(頂角 底辺 頂点 底角)
「底辺の対角」が「頂角」です。
上図のような「二等辺三角形」以外の「三角形」であっても
「底辺の対角」を「頂角」と言います。
「二等辺三角形の頂点」は単に「頂点」と略される事があります。
「二等辺三角形の頂点の数は3つ」ですが、
その中の「頂角の位置の点」を単に「頂点」と呼びます。
「底角」とは「底辺に接する二つの角」の事を指します。
・「二等辺三角形の性質」
底角が等しい
頂角の二等分線は底辺と直角に交わる
頂角の二等分線は底辺の中点
頂角から底辺の中点へ線を結ぶと対角の二等分線となる
底辺の垂直二等分線は対角の頂点を通る
二辺の長さが等しい
「多角形の対角線の数」
・「多角形の対角線の数」の公式
「円周角の定理」「円周角の定理の逆」「四角形の外接円の性質」
・「円周角の定理」
・「円周角の定理の逆」
・「四角形の外接円の性質」
「合同≡」と「相似∽」の条件
「≡や∽」は「すうがく」か「すうがくきごう」で文字変換出来ます。
「≡」は「=」でも文字変換出来ます。
2つの三角形が合同である
「△ABC≡△DEF」
2つの三角形が相似である
「△ABC∽△DEF」
2つの三角形の面積が等しい
「△ABC=△DEF」
・「三角形の合同条件」
・「三角形の相似条件」
2つの「三角形や四角形」に対する言い回し(「合同≡」と「相似∽」)
2つの「三角形や四角形」が「合同≡」や「相似∽」であるとき、
「対応する辺」、「対応する角」という言い方をします。
・「対応する辺」という言い方
「△ABC ≡ △ADC」「□ABCD ≡ □EFGH」であるとき、
各「対応する辺」は以下の形となります。
「アルファベットの配置順」も考慮して対応させます。
・「対応する角」という言い方
「△ABC ∽ △ADE」であるとき、
各「対応する角」は以下の形となります。
「アルファベットの配置順」も考慮して対応させます。
「内分点」と「外分点」
「線」に対して「比率に従って点」を置くときには、
「比率に内分する点」と「比率に外分する点」の置き方があります。
「図形の証明」
「図形の証明」の手順について学びます。
「図形の証明」の手順
「証明」の方法を見ていく前に「図形の証明」の手順を理解しておきましょう。
「証明」の手順はザックリとした「型(テンプレート)」があります。
なんとなくで良いのでこの手順に沿うようにすると「証明」が行えます。
手順1)「仮定、前提」(既に分かっている内容を書き出す)
(「〜において、〜を仮定とする、〜を前提とする、〜である事から」など)
問題から「仮定、前提」となる部分を探して書き出す。
「仮定、前提」から分かる状況があれば書き出す。
文を数式に変換しておいた方が後々都合が良い場合は、
数式に変換して書き加える。
手順2)「根拠、説明」(「仮定、前提」から「結論」へ解説)
(「〜となる為、〜だから、〜により」)
「仮定、前提」から「結論」が導き出される為の
根拠となる説明「理由、計算式」などを書き出す。
手順3)「結論」(証明する内容を書き出す)
(「よって〜である、したがって〜である、結果〜となる」)
「証明」したい内容が「結論」となります。
「〜を証明しなさい」という問題の場合「〜」の部分が「結論」となります。
但し「証明」の書き方には決まりがあるわけではなく色々な方法が存在します。(「〜において、〜を仮定とする、〜を前提とする、〜である事から」など)
問題から「仮定、前提」となる部分を探して書き出す。
「仮定、前提」から分かる状況があれば書き出す。
文を数式に変換しておいた方が後々都合が良い場合は、
数式に変換して書き加える。
手順2)「根拠、説明」(「仮定、前提」から「結論」へ解説)
(「〜となる為、〜だから、〜により」)
「仮定、前提」から「結論」が導き出される為の
根拠となる説明「理由、計算式」などを書き出す。
手順3)「結論」(証明する内容を書き出す)
(「よって〜である、したがって〜である、結果〜となる」)
「証明」したい内容が「結論」となります。
「〜を証明しなさい」という問題の場合「〜」の部分が「結論」となります。
論理的に説明されて結論に至れば良いので、実際は書き方も解法も様々です。
それでは実際の「図形の証明」の例を幾つか見てみましょう。
「合同の証明」
「合同の条件」を使用した「図形の証明」の例を見てみましょう。
最初に設問で与えられた情報から、「仮定」と「結論」をはっきりさせます。
(仮定) AE=CE、∠AED=∠ECB
(結論) DE=BE
次に「仮定」から「結論」へと導きます。
ここでは「根拠、説明」の所で
「合同の条件」の「1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」
という条件を結論に至る為の根拠に使用しています。
「相似の証明」
「相似の条件」を使用した「図形の証明」の例を見てみましょう。
最初に設問で与えられた情報から、「仮定」と「結論」をはっきりさせます。
(仮定) ∠ABC=∠ADE
(結論)△ABC∽△ADE
次に「仮定」から「結論」へと導きます
ここでは「根拠、説明」の所で
「三角形の相似条件」の「2つの三角形で、2組の角がそれぞれ等しい」
という条件を結論に至る為の根拠に使用しています。
「二等辺三角形の証明」(角の二等分線の定理)
「二等辺三角形の性質」を使用した「図形の証明」の例を見てみましょう。
最初に設問で与えられた情報から、「仮定」と「結論」をはっきりさせます。
(仮定) ∠EDB=∠EDC、DB=CD
(結論) BE=EC
次に「仮定」から「結論」へと導きます
ここでは「根拠、説明」の所での
「合同な図形の性質」
を結論に至る為の根拠に使用しています。
「三角形同士」の図形を扱う時に必要となる代表的な定理
「内角の二等分線の定理」
「外角の二等分線の定理」
「チェバの定理」
「メネラウスの定理」
についてこの後学びます。
三角形同士の性質(チェバの定理メネラウスの定理)
ここでは「三角形」にまつわる主な性質や定理を取り上げます。
「三角形」同士の「相似比」の性質
「直角三角形」同士の「相似比」の性質
「直角三角形」の「各辺の名称」
「三角形」の「面積比」の性質
「内角の二等分線の定理」
「外角の二等分線の定理」
「チェバの定理」
「メネラウスの定理」
「合同式≡」の前知識
「合同式≡」は主に「余りの数」について知りたいときに使用される計算方法です。
「合同式≡」を学ぶ前に必要となる知識をまとめておきます。
「モジュロ(modulo)」とは
「剰余演算(じょうよえんざん)」の事を「モジュロ」と呼びます。
「モジュロ」とは割り算を行った時の「余りの数」の事です。
「10 ÷ 3」のモジュロ(余り)は「1」
10 mod 3=1 (「mod」は「modulo」の略です)
のような使い方ができ、10 mod 3=1 (「mod」は「modulo」の略です)
8 mod 3=2
は「はち モッド さん イコール に」のように読みます。
(「modモッド」は「moduloモジュロ」のスペルの省略から来ているので
「mod」を「モジュロ」と呼ぶ流派も存在しますが、
「余り」と「法」との区別がややこしくなる為、
「modモッド(に続く数値)」を「法」
「moduloモジュロ」を「余り」
のように区別して説明していきます)
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=8+mod+3
「C#」などのプログラムで「モジュロ(余り)」を使う時は
int result = 10 % 3とすれば「10÷3」の余り値である「1」が「result」に入ります。
(私の手元にあるカシオの関数電卓では
「ALPHAキー」の後「÷R」ボタン(左上のOPTNキーの下のキー)で余り計算が可能
「10 ÷R 3」をすると「3,R=1」と表示される)
「法」とは(modとは)
「法(mod)」とは
「a mod b」の「b」が「法」
「モジュロ(余り)」を求めるときの「割り算で割る方の数(除数)」
の事です。
10 mod 3 =1
であれば「3が法(mod)」、「1が余り(モジュロ)」
のように表し、であれば「3が法(mod)」、「1が余り(モジュロ)」
このような「mod」に続く数値の事を「法」と言います。
(本来は「合同式≡」内の「modの値」を「法」と言いますが、
ここでは「等式=」内の「modの値」も「法」と呼び話を進めます)
「マイナス」の扱い(割り算やmodでのマイナス値)
「割り算の答」を「商」と言い、
「(割り算で)割り切れない数」の事を「余り(モジュロ)」と言います
「法(mod)」と「モジュロ(余り)」は以下のような関係性です。
・「マイナス値の割り算」の商と余り
「割り算にマイナス」が付いた時の「余り」について考えてみます。
(本来余りは「+値−値」どちらでないといけないという決まりはありませんが、
ここでは「+の値」を基本として説明を進めます)
14÷5=2余り4、(余りを−で表すと3余り−1)
「14÷5=2余り4」(14を5で割る式)は
「14=5*(商)+(余り)」と考えると以下の2つの式に分解できます。
14=5*2+4 …「14=10+4」
「商が2」「余りが4」
14=5*3−1 …「14=15−1」
「商が3」「余りが−1」
−14÷5=−3余り1、(余りを−で表すと−2余り−4)「14=5*(商)+(余り)」と考えると以下の2つの式に分解できます。
14=5*2+4 …「14=10+4」
「商が2」「余りが4」
14=5*3−1 …「14=15−1」
「商が3」「余りが−1」
「−14÷5=−3余り1」(−14を5で割る式)は
「−14=5*(商)+(余り)」と考えると以下の2つの式に分解できます。
−14=5*−3+1 …「−14=−15+1」
「商が−3」「余りが1」
−14=5*−2−4 …「−14=−10−4」
「商が−2」「余りが−4」
14÷−5=−2余り4、(余りを−で表すと−3余り−1)「−14=5*(商)+(余り)」と考えると以下の2つの式に分解できます。
−14=5*−3+1 …「−14=−15+1」
「商が−3」「余りが1」
−14=5*−2−4 …「−14=−10−4」
「商が−2」「余りが−4」
「14÷−5=−2余り4」(14を−5で割る式)は
「14=−5*(商)+(余り)」と考えると以下の2つの式に分解できます。
14=−5*−2+4 …「14=10+4」
「商が−2」「余りが4」
14=−5*−3−1 …「14=15−1」
「商が−3」「余りが−1」
−14÷−5=3余り1、(余りを−で表すと2余り−4)「14=−5*(商)+(余り)」と考えると以下の2つの式に分解できます。
14=−5*−2+4 …「14=10+4」
「商が−2」「余りが4」
14=−5*−3−1 …「14=15−1」
「商が−3」「余りが−1」
「−14÷−5=3余り1」(−14を−5で割る式)は
「−14=−5*(商)+(余り)」と考えたると以下の2つの式に分解できます。
−14=−5*3+1 …「−14=−15+1」
「商が3」「余りが1」
−14=−5*2−4 …「−14=−10−4」
「商が2」「余りが−4」
「−14=−5*(商)+(余り)」と考えたると以下の2つの式に分解できます。
−14=−5*3+1 …「−14=−15+1」
「商が3」「余りが1」
−14=−5*2−4 …「−14=−10−4」
「商が2」「余りが−4」
・「マイナスの付いたmod」の計算
「modの計算式にマイナス」が付いたときの余りの求め方は以下のようになります。
(本来余りは「+値−値」どちらでないといけないという決まりはありませんが、
一般的な「+の値」を基本として説明を進めます)
10 mod 3=1
「10 mod 3=1」(10を3で割った余りの式)は
「10 ÷ 3 = 3余り1」のため余りは「1」。
「10=3*(商)+(余り)」で考えると、
10=3*3+1 「商が3」「余りが1」
(「余りを−値」で考えると)
10=3*4−2 「商が4」「余りが−1」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=10+mod+3
−10 mod 3=2「10 ÷ 3 = 3余り1」のため余りは「1」。
「10=3*(商)+(余り)」で考えると、
10=3*3+1 「商が3」「余りが1」
(「余りを−値」で考えると)
10=3*4−2 「商が4」「余りが−1」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=10+mod+3
「−10 mod 3=2」(−10を3で割った余りの式)は
「−10 ÷ 3 = −4余り2」のため余りは「2」。
「−10=3*(商)+(余り)」と考えると、
−10=3*−4+2 「商が−4」「余りが2」
(「余りを−値」で考えると)
−10=3*−3−1 「商が−3」「余りが−1」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-10+mod+3
10 mod −3=−2「−10 ÷ 3 = −4余り2」のため余りは「2」。
「−10=3*(商)+(余り)」と考えると、
−10=3*−4+2 「商が−4」「余りが2」
(「余りを−値」で考えると)
−10=3*−3−1 「商が−3」「余りが−1」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-10+mod+3
「10 mod −3=−2」(10を−3で割った余りの式)は
「10 ÷ −3 = −4余り−2」のため余りは「−2」。
「10=−3*(商)+(余り)」と考えると、
10=−3*−4−2 「商が−4」「余り−2」
(「余りを+値」で考えると)
10=−3*−3+1 「商が−3」「余り1」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=10+mod+-3
−10 mod −3=−1「10 ÷ −3 = −4余り−2」のため余りは「−2」。
「10=−3*(商)+(余り)」と考えると、
10=−3*−4−2 「商が−4」「余り−2」
(「余りを+値」で考えると)
10=−3*−3+1 「商が−3」「余り1」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=10+mod+-3
「−10 mod −3=−1」(−10を−3で割った余りの式)は
「−10 ÷ −3 = 3余り−1」のため余りは「−1」。
「−10=−3*(商)+(余り)」と考えると、
−10=−3*3−1 「商が3」「余り−1」
(「余りを+値」で考えると)
−10=−3*4+2 「商が4」「余り2」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-10+mod+-3
「−10 ÷ −3 = 3余り−1」のため余りは「−1」。
「−10=−3*(商)+(余り)」と考えると、
−10=−3*3−1 「商が3」「余り−1」
(「余りを+値」で考えると)
−10=−3*4+2 「商が4」「余り2」
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-10+mod+-3
「合同式≡」と「等式=」
「法(mod)3」で割った時に余りが同じ値となる二つの「等式=」
「10 mod 3=1」と「7 mod 3=1」
を「合同式≡」で書くと
10 ≡ 7 (mod 3)
左辺「10」と右辺「7」は「3を法として合同」です
(「3を法として合同」とは「3で割った場合余りが同じ」と言う意味)
となります。
「合同式≡」は以下のような変数の入った式の表記も可能です。
「3を法として1と合同の整数x」を求めます
x ≡ 1 (mod 3)
左辺「x」……「変数x」
右辺「1 (mod 3)」……「3で割ると1余る全ての数」
左辺と右辺は「合同」なので
「x」には「3で割ると1余る数全て」が入ります。
左辺……xは「3で割ると必ず1余る」(つまり「x mod 3 =1」)
右辺……「3で割ると必ず1余る」(つまり「1 mod 3 =1」)
「3を法として1と合同の整数x」とは
「xは3で割ると余りが1となる全ての数」つまり、
「xは3の倍数+1」と同じ意味です。
つまりこのとき、
x=3n+1 (nは自然数)
x=4, 7, 10, 13, 16, 19, 22… ←「3を法として1と合同の整数x」
となります。
これらを前提として次節より「合同式≡」について説明します。
「合同式≡」の演算方法
「合同式≡」(整数の合同)とは
「整数a」と「整数b」は「整数m」で割った時の余りが等しい
のような状態を
「aとbは法mに関して合同」
a ≡ b (mod m)
と書く事ができ、これを「合同式≡」と言います。a ≡ b (mod m)
a ≡ b (mod m)
は
「エー ごうどう ビー モッド エム」
「mを法としてaとbは合同」
(mを法としてaと合同のb、mを法としてbと合同のa)
「aとbはmを法として合同」
と読みます。
「mを法として合同」とは「mで割った場合余りが同じ」と言う意です
例えば以下のような「合同式≡」
7 ≡ 13 (mod 3)
「3を法として7と13は合同」
であれば、
「7 mod 3 =1」と「13 mod 3 =1」
7と13は「3を法(mod)」として「余りが同じ1」である「合同≡」です
と言う事を示している事になります。
「合同式≡」は条件により「式同士」や「数値」との「演算+−×÷」が可能です。
主に以下のような演算が可能です。
「合同式同士」の「+−×乗算」は演算が可能(「合同式同士」の「÷(割り算)」は不可能)
「合同式」と「整数値」とで「+−×」演算が可能
「合同式」と「整数値」とで「÷(割り算)」演算が「条件付き」で可能
「合同式」に登場する数値は「全て整数」で「mod(法)の値≠0」である事が必要です。「合同式」と「整数値」とで「+−×」演算が可能
「合同式」と「整数値」とで「÷(割り算)」演算が「条件付き」で可能
「合同式」は主に「余りの値」を手っ取り早く調べたい時に威力を発揮します。
それでは、それぞれの具体的な演算方法を説明して行きます……
「合同式同士」の「+−×乗算」
下記「合同式≡」内では
a、b、c、dが全て整数であるとき
を前提とします。
・「合同式≡」同士の「足し算」
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」は「足す」事が可能。以下が成り立ちます。
7+4 ≡ 16+10 (mod 3)
11 ≡ 26 (mod 3)
よって、「11、26」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように「合同式同士の足し算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「引き算」
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」を「引く」事が可能。以下が成り立ちます。
7−4 ≡ 16−10 (mod 3)
3 ≡ 6 (mod 3)
よって、「3、6」は両方とも「3で割ると0余る」合同の数です。
このように「合同式同士の引き算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「掛け算1」
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」を「掛ける」事が可能。以下が成り立ちます。
7*4 ≡ 16*10 (mod 3)
28 ≡ 160 (mod 3)
よって、「28、160」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
このように「合同式同士の掛け算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「掛け算2」
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」を「掛ける」事が可能。以下が成り立ちます。
7*4 ≡ 16*4 (mod 3)
28 ≡ 46 (mod 3)
よって、「28、46」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
このように「合同式同士の掛け算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「乗算」
の「4、10」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式≡」を「2乗で乗算」する事が可能。以下が成り立ちます。
42 ≡ 102 (mod 3)
4*4 ≡ 10*10 (mod 3)
16 ≡ 100 (mod 3)
結果「16、100」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
このように「合同式を2乗」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式同士」の「+−×乗算」まとめa、b、c、dが全て整数であるとき
を前提とします。
・「合同式≡」同士の「足し算」
「a ≡ b (mod m)」+「c ≡ d(mod m)」は
「a+c ≡ b+d (mod m)」と計算
(「合同式≡」同士の「足す前 と 足した後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」と「a+c ≡ b+d (mod m)」と計算
(「合同式≡」同士の「足す前 と 足した後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」は「足す」事が可能。以下が成り立ちます。
7+4 ≡ 16+10 (mod 3)
11 ≡ 26 (mod 3)
よって、「11、26」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように「合同式同士の足し算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「引き算」
「a ≡ b (mod m)」−「c ≡ d(mod m)」は
「a−c ≡ b−d (mod m)」と計算
(「合同式≡」同士の「足す前 と 足した後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」と「a−c ≡ b−d (mod m)」と計算
(「合同式≡」同士の「足す前 と 足した後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」を「引く」事が可能。以下が成り立ちます。
7−4 ≡ 16−10 (mod 3)
3 ≡ 6 (mod 3)
よって、「3、6」は両方とも「3で割ると0余る」合同の数です。
このように「合同式同士の引き算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「掛け算1」
「a ≡ b (mod m)」*「c ≡ d(mod m)」は
「a*c ≡ b*d (mod m)」と計算
(「合同式≡」同士の「掛ける前 と 掛ける後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」と「a*c ≡ b*d (mod m)」と計算
(「合同式≡」同士の「掛ける前 と 掛ける後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」を「掛ける」事が可能。以下が成り立ちます。
7*4 ≡ 16*10 (mod 3)
28 ≡ 160 (mod 3)
よって、「28、160」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
このように「合同式同士の掛け算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「掛け算2」
「a ≡ b (mod m)」「c ≡ d(mod m)」では
「a*c ≡ b*c (mod m)」又は「a*d ≡ b*d (mod m)」と計算可能
(「合同式≡」同士の「掛ける前 と 掛ける後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」と「a*c ≡ b*c (mod m)」又は「a*d ≡ b*d (mod m)」と計算可能
(「合同式≡」同士の「掛ける前 と 掛ける後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「4 ≡ 10 (mod 3)」の
「7、16、4、10」は全て「3で割ると1余る」合同の数です。
この2つの「合同式≡」を「掛ける」事が可能。以下が成り立ちます。
7*4 ≡ 16*4 (mod 3)
28 ≡ 46 (mod 3)
よって、「28、46」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
このように「合同式同士の掛け算」後も「合同式≡」が成り立ちます。
・「合同式≡」同士の「乗算」
「a ≡ b (mod m)」の「乗算」は
「an ≡ bn (mod m)」(nは自然数)と計算
(自然数nがどんな値であっても「合同式≡」は維持されます)
(「合同式≡」同士の「乗算前 と 乗算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「4 ≡ 10 (mod 3)」「an ≡ bn (mod m)」(nは自然数)と計算
(自然数nがどんな値であっても「合同式≡」は維持されます)
(「合同式≡」同士の「乗算前 と 乗算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
の「4、10」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式≡」を「2乗で乗算」する事が可能。以下が成り立ちます。
42 ≡ 102 (mod 3)
4*4 ≡ 10*10 (mod 3)
16 ≡ 100 (mod 3)
結果「16、100」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
このように「合同式を2乗」後も「合同式≡」が成り立ちます。
「a ≡ b (mod m)」「c ≡ d (mod m)」とすると、
(a、b、c、dは整数 mはm≠0の整数)のとき、
足し算: 「a+c ≡ b+d (mod m)」(余りの値に変化有り)
引き算: 「a−c ≡ b−d (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算1:「a*c ≡ b*d (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算2:「a*c ≡ b*c (mod m)」又は「a*d ≡ b*d (mod m)」
(余りの値に変化有り)
「a ≡ b (mod m)」とすると、足し算: 「a+c ≡ b+d (mod m)」(余りの値に変化有り)
引き算: 「a−c ≡ b−d (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算1:「a*c ≡ b*d (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算2:「a*c ≡ b*c (mod m)」又は「a*d ≡ b*d (mod m)」
(余りの値に変化有り)
(a、bは整数 nは自然数 mはm≠0の整数)のとき、
乗算: 「an ≡ bn (mod m)」(余りの値に変化有り)
(自然数nがどんな値であっても「合同式≡」は維持されます)
乗算: 「an ≡ bn (mod m)」(余りの値に変化有り)
(自然数nがどんな値であっても「合同式≡」は維持されます)
「合同式≡」と「整数値」の「+−×」
・「合同式≡」と「整数値」の「足し算」
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」に「2を足す」と、
7+2 ≡ 16+2 (mod 3)
9 ≡ 18 (mod 3)
「9、18」は両方とも「3で割ると0余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」と「整数値」の「引き算」
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」から「2を引く」と、
7−2 ≡ 16−2 (mod 3)
5 ≡ 14 (mod 3)
「5、14」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」と「整数値」の「掛け算」
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」に「2を掛ける」と、
7*2 ≡ 16*2 (mod 3)
14 ≡ 32 (mod 3)
「14、32」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
「法m」へ同時に「c」を掛ける事も可能
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」の「両辺と法m」に「2を掛ける」と、
7*2 ≡ 16*2 (mod 3*2)
14 ≡ 32 (mod 6)
の「14、32」は両方とも「6で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」と「−1」の「掛け算」
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」に「−1を掛ける」と、
7*−1 ≡ 16*−1 (mod 3)
−7 ≡ −16 (mod 3)
「−7、−16」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」の「+−×」まとめ
「a ≡ b (mod m)」と「整数値c」の「足し算」は
「a+c ≡ b+c (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「足し算前 と 足し算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」「a+c ≡ b+c (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「足し算前 と 足し算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」に「2を足す」と、
7+2 ≡ 16+2 (mod 3)
9 ≡ 18 (mod 3)
「9、18」は両方とも「3で割ると0余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」と「整数値」の「引き算」
「a ≡ b (mod m)」と「整数値c」の「足し算」は
「a−c ≡ b−c (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「引き算前 と 引き算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」「a−c ≡ b−c (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「引き算前 と 引き算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」から「2を引く」と、
7−2 ≡ 16−2 (mod 3)
5 ≡ 14 (mod 3)
「5、14」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」と「整数値」の「掛け算」
「a ≡ b (mod m)」と「整数値c」の「掛け算」は
「a*c ≡ b*c (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「掛け算前 と 掛け算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」「a*c ≡ b*c (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「掛け算前 と 掛け算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」に「2を掛ける」と、
7*2 ≡ 16*2 (mod 3)
14 ≡ 32 (mod 3)
「14、32」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
「法m」へ同時に「c」を掛ける事も可能
「a ≡ b (mod m)」と「整数値c」の「掛け算」は
「a*c ≡ b*c (mod m*c)」と計算する事も可能
(「合同式≡」の「掛け算前 と 掛け算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」「a*c ≡ b*c (mod m*c)」と計算する事も可能
(「合同式≡」の「掛け算前 と 掛け算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」の「両辺と法m」に「2を掛ける」と、
7*2 ≡ 16*2 (mod 3*2)
14 ≡ 32 (mod 6)
の「14、32」は両方とも「6で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
・「合同式≡」と「−1」の「掛け算」
「a ≡ b (mod m)」と「−1」の「掛け算」は
「a*−1 ≡ b*−1 (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「掛け算前 と 掛け算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
「7 ≡ 16 (mod 3)」「a*−1 ≡ b*−1 (mod m)」と計算
(「合同式≡」の「掛け算前 と 掛け算後」で「余りの値」が必ずは一致しません)
の「7、16」は両方とも「3で割ると1余る」合同の数です。
この「合同式」に「−1を掛ける」と、
7*−1 ≡ 16*−1 (mod 3)
−7 ≡ −16 (mod 3)
「−7、−16」は両方とも「3で割ると2余る」合同の数です。
このように計算後も「合同式≡」の状態が維持されます。
「a ≡ b (mod m)」「整数値c」とすると、
(a、b、cは整数 mはm≠0の整数)のとき、
足し算: 「a+c ≡ b+c (mod m)」(余りの値に変化有り)
引き算: 「a−c ≡ b−c (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算: 「a*c ≡ b*c (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算: 「a*c ≡ b*c (mod m*c)」(余りの値に変化有り)
「法m」へ同時に「c」を掛ける事も可能
「a ≡ b (mod m)」とすると、足し算: 「a+c ≡ b+c (mod m)」(余りの値に変化有り)
引き算: 「a−c ≡ b−c (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算: 「a*c ≡ b*c (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算: 「a*c ≡ b*c (mod m*c)」(余りの値に変化有り)
「法m」へ同時に「c」を掛ける事も可能
(a、b、cは整数 mはm≠0の整数)のとき、
掛け算: 「a*−1 ≡ b*−1 (mod m)」(余りの値に変化有り)
掛け算: 「a*−1 ≡ b*−1 (mod m)」(余りの値に変化有り)
「合同式≡」の「割り算」
「合同式≡」の「割り算」は以下の条件を満たせば可能です。
「≡の両辺」の「公約数a」が「mod m」の値と「互いに素」であれば
「合同式」を「≡の両辺」の「公約数a」で割る事が出来ます。
この条件以外では「合同式≡」を割っても答えは正しくなりません。
「公式」では以下のような形です。
「a*b≡a*c (mod m)」
の「左辺と右辺」の「公約数a」と「法m」が「互いに素」であれば
「b≡c (mod m)」
と「公約数a」を除去する事で「合同式」を「a」で割り算した事になります。
(「合同式≡」の両辺の「公約数a」が作れる式であれば「法m」と「約分」する事での「左辺と右辺」の「公約数a」と「法m」が「互いに素」であれば
「b≡c (mod m)」
と「公約数a」を除去する事で「合同式」を「a」で割り算した事になります。
割り算が可能な式に変換する方法もあります。これについては後述します。)
「互いに素」とは以下のような事を言います。
これを踏まえて、
「合同式」の「割り算」を実際に行うと以下のようになります。
・「合同式≡」の「割り算」が成立する理由(重要)
「aとm」は「互いに素」となる以下の「合同式≡」
「a*b≡a*c (mod m)」
は以下のように式変形が出来ます。
「(a*b)−(a*c)≡0 (mod m)」
(このとき、「(a*b)−(a*c)」は「法mの倍数」です
そのため、「法mで割った余りは0」です)
「a(b−c)≡0 (mod m)」
(このとき、「a(b−c)」は「法mの倍数」です
そのため、「法mで割った余りは0」です)
「公約数aと法m」は「互いに素(互いに約分出来ない)」のため、
「a*(b−c)」が「法mの倍数」という事は
「(b−c)」が「法mの倍数」という事です。
そして「合同式≡」
「b−c≡0 (mod m)」(「(b−c)」は「法mの倍数」)
は以下のように式変形が出来ます。
「b≡c (mod m)」
この結果、
以下の「公式」は「正しい」と言えます。
・「左辺右辺の公約数」と「法」が「互いに素」でない「合同式≡」の「割り算」(重要)
「a*b≡a*c (mod m)」
のように「左辺と右辺の公約数a」と「法m」(mod)が
「互いに素」(約分出来ない状態)でないと「合同式≡」の「割り算」は出来ません。
「a(b−c)≡0 (mod m)」(「a(b−c)」は「法mの倍数」)
の「公約数a」と「法m」が「互いに素」にどうしてもならない場合、
「公約数a」と「法m」を「約分」して別の数値に変換する事で
以下のように「合同式≡」の「割り算」を行う事が出来ます。
変換した「合同式」
「b−c≡0 (mod M)」
は以下のように式変形が出来ます。
「b≡c (mod M)」
この結果、
以下の「公式」は「正しい」と言えます。
・「合同式≡」の「割り算」まとめ「aとm」は「互いに素」となる以下の「合同式≡」
「a*b≡a*c (mod m)」
は以下のように式変形が出来ます。
「(a*b)−(a*c)≡0 (mod m)」
(このとき、「(a*b)−(a*c)」は「法mの倍数」です
そのため、「法mで割った余りは0」です)
「a(b−c)≡0 (mod m)」
(このとき、「a(b−c)」は「法mの倍数」です
そのため、「法mで割った余りは0」です)
「公約数aと法m」は「互いに素(互いに約分出来ない)」のため、
「a*(b−c)」が「法mの倍数」という事は
「(b−c)」が「法mの倍数」という事です。
そして「合同式≡」
「b−c≡0 (mod m)」(「(b−c)」は「法mの倍数」)
は以下のように式変形が出来ます。
「b≡c (mod m)」
この結果、
以下の「公式」は「正しい」と言えます。
「a*b≡a*c (mod m)」
の「左辺と右辺の公約数a」と「法m」が「互いに素」であれば
「b≡c (mod m)」
と「公約数a」を外す事が出来る。(「合同式」を「a」で割り算した事になる)
の「左辺と右辺の公約数a」と「法m」が「互いに素」であれば
「b≡c (mod m)」
と「公約数a」を外す事が出来る。(「合同式」を「a」で割り算した事になる)
・「左辺右辺の公約数」と「法」が「互いに素」でない「合同式≡」の「割り算」(重要)
「a*b≡a*c (mod m)」
のように「左辺と右辺の公約数a」と「法m」(mod)が
「互いに素」(約分出来ない状態)でないと「合同式≡」の「割り算」は出来ません。
「a(b−c)≡0 (mod m)」(「a(b−c)」は「法mの倍数」)
の「公約数a」と「法m」が「互いに素」にどうしてもならない場合、
「公約数a」と「法m」を「約分」して別の数値に変換する事で
以下のように「合同式≡」の「割り算」を行う事が出来ます。
変換した「合同式」
「b−c≡0 (mod M)」
は以下のように式変形が出来ます。
「b≡c (mod M)」
この結果、
以下の「公式」は「正しい」と言えます。
「a*b≡a*c (mod m)」
の「左辺と右辺の公約数a」と「法m」が「互いに素」でなければ
「公約数a」と「法m」を約分し、
「互いに素」の「公約数A」と「法M」とする事が出来る
「A*b≡A*c (mod M)」
このとき「左辺と右辺の公約数A」と「法M」は「互いに素」なので、
「b≡c (mod M)」
と「公約数A」を外す事が出来る。
の「左辺と右辺の公約数a」と「法m」が「互いに素」でなければ
「公約数a」と「法m」を約分し、
「互いに素」の「公約数A」と「法M」とする事が出来る
「A*b≡A*c (mod M)」
このとき「左辺と右辺の公約数A」と「法M」は「互いに素」なので、
「b≡c (mod M)」
と「公約数A」を外す事が出来る。
「合同式≡」の両辺の「公約数a」を作ることができれば割り算は可能
「○ ≡ ○ (mod m)」の「両辺の公約数a」で割り算を行うとすると
「a*b ≡ a*c (mod m)」という式で表す事ができる。
(a、b、cは整数 mはm≠0の整数)のとき、
・「両辺の公約数a」と「法m」が「互いに素 (約分できない)」ときは
「公約数a」を削除する事で割り算を行う。
割り算:「a*b ≡ a*c (mod m)」のaを削除する
「b ≡ c (mod m)」(余りの値に変化有り)
・「両辺の公約数a」と「法m」が「互いに素でない (約分できる)」ときは
「公約数a」と「法m」を「約分」する事で「互いに素」にしてから
「公約数A」を削除する事で割り算を行う。
割り算:「a*b ≡ a*c (mod m)」の「両辺の公約数aと法m」を「約分」
「A*b ≡ A*c (mod M)」のAを削除する
「b ≡ c (mod M)」(余りの値に変化有り)
・「両辺の公約数a」と「法m」が「互いに素 (約分できない)」ときは
「公約数a」を削除する事で割り算を行う。
割り算:「a*b ≡ a*c (mod m)」のaを削除する
「b ≡ c (mod m)」(余りの値に変化有り)
・「両辺の公約数a」と「法m」が「互いに素でない (約分できる)」ときは
「公約数a」と「法m」を「約分」する事で「互いに素」にしてから
「公約数A」を削除する事で割り算を行う。
割り算:「a*b ≡ a*c (mod m)」の「両辺の公約数aと法m」を「約分」
「A*b ≡ A*c (mod M)」のAを削除する
「b ≡ c (mod M)」(余りの値に変化有り)
「合同式≡」の「方程式」計算例
「合同式≡」は変数の入った「方程式」での表記も可能ですが注意が必要です。
「合同式の方程式」ではの両辺の間を「+や−の値や変数」が移動するのは
「合同式≡」の両辺に対して「値や変数を足したり引いたり」する行為なので、
「=を使った方程式」と同じように行えます。
しかし、「合同式の方程式」ではの両辺の間を「*や÷の値や変数」が移動するのは
「合同式≡」の両辺に対して「値や変数を掛けたり割ったり」する行為なので、
「合同式≡」の演算のルールに従った形で「*や÷」を行わなくてはなりません。
詳しくは次節の下記の項
「合同式≡」同士の演算と「合同式≡」の演算のルールまとめ
にまとめておきましたので「合同式≡」の計算に迷ったら確認して見て下さい。
・計算例1(「合同式≡」の「方程式」)
「整数aを6で割ると余りが5」「整数bを6で割ると余りが1」のとき、
「(a+b)を6で割った余り」と「(a−b)を6で割った余り」を求めよ
「aを6で割った余りは5」を「合同式≡」で書くと
a ≡ 5 (mod 6) …①
「bを6で割った余りは1」を「合同式≡」で書くと
b ≡ 1 (mod 6) …②
「①と②」の「合同式≡」を「足す」と
a+b ≡ 5+1 (mod 6)
a+b ≡ 6 ≡ 0 (mod 6)
よって、「(a+b)を6で割った余り」は「0」となる。
「①と②」の「合同式≡」を「引く」と
a−b ≡ 5−1 (mod 6)
a−b ≡ 4 (mod 6)
よって、「(a−b)を6で割った余り」は「4」となる。
a ≡ 5 (mod 6) …①
「bを6で割った余りは1」を「合同式≡」で書くと
b ≡ 1 (mod 6) …②
「①と②」の「合同式≡」を「足す」と
a+b ≡ 5+1 (mod 6)
a+b ≡ 6 ≡ 0 (mod 6)
よって、「(a+b)を6で割った余り」は「0」となる。
「①と②」の「合同式≡」を「引く」と
a−b ≡ 5−1 (mod 6)
a−b ≡ 4 (mod 6)
よって、「(a−b)を6で割った余り」は「4」となる。
・計算例2(「合同式≡」の「方程式」)
「整数x+5」と「8」はそれぞれ「6で割った」とき、
「余りが同じ数(合同)」となった。 「整数x」を求めよ。
「x+5と8は6で割ると余りが同じ」を「合同式≡」で書くと
x+5 ≡ 8 (mod 6)
のような方程式となり以下のように式変形できる。
x ≡ 8−5 ≡ 3 (mod 6)
x ≡ 3 (mod 6)
「xと3は6で割ると余りが同じ」と言う事から、
x−3 ≡ 0 (mod 6)
のような「合同式の方程式」で考えると「x−3 は 6で割ると余りが0」となり、
「x−3 は 6で割り切れる」「x−3 は 6の倍数」
「x−3 は 6のk倍」と考えると以下の「=を使った方程式」となる
x−3 = 6k (kは整数)
よって、
x = 6k+3 (kは整数)
(つまり「xは6の倍数+3」となる。「x=3, 9, 15, 21, 27, …」)
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=x%2B5%E2%89%A18(mod6)x+5 ≡ 8 (mod 6)
のような方程式となり以下のように式変形できる。
x ≡ 8−5 ≡ 3 (mod 6)
x ≡ 3 (mod 6)
「xと3は6で割ると余りが同じ」と言う事から、
x−3 ≡ 0 (mod 6)
のような「合同式の方程式」で考えると「x−3 は 6で割ると余りが0」となり、
「x−3 は 6で割り切れる」「x−3 は 6の倍数」
「x−3 は 6のk倍」と考えると以下の「=を使った方程式」となる
x−3 = 6k (kは整数)
よって、
x = 6k+3 (kは整数)
(つまり「xは6の倍数+3」となる。「x=3, 9, 15, 21, 27, …」)
・計算例3(「合同式≡」の「方程式」)
「整数である−x」は「9で割る」と「余りが−5」となる。
「整数x」を求めよ
「−xを9で割ると余りが−5」を「合同式」で書くと
−x ≡ −5 (mod 9) …①
「①の式」に「−1」を「掛ける」と
−x*−1 ≡ −5*−1 (mod 9)
x ≡ 5 (mod 9)
「xと5は9で割ると余りが同じ」と言う事から、
x−5 ≡ 0 (mod9)
のような「合同式の方程式」で考えると「x−5 は 9で割ると余りが0」となり、
「x−5 は 9 で割り切れる」「x−5 は 9の倍数」
「x−5 は 9のk倍」と考えると以下の「=を使った方程式」となる
x−5 = 9k (kは整数)
よって、
x = 9k+5 (kは整数)
(つまり「xは9の倍数+5」となる。「x=5, 14, 23, 32, 41, 50, …」)
参考→https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-x%E2%89%A1-5+(mod+9)−x ≡ −5 (mod 9) …①
「①の式」に「−1」を「掛ける」と
−x*−1 ≡ −5*−1 (mod 9)
x ≡ 5 (mod 9)
「xと5は9で割ると余りが同じ」と言う事から、
x−5 ≡ 0 (mod9)
のような「合同式の方程式」で考えると「x−5 は 9で割ると余りが0」となり、
「x−5 は 9 で割り切れる」「x−5 は 9の倍数」
「x−5 は 9のk倍」と考えると以下の「=を使った方程式」となる
x−5 = 9k (kは整数)
よって、
x = 9k+5 (kは整数)
(つまり「xは9の倍数+5」となる。「x=5, 14, 23, 32, 41, 50, …」)
・計算例4(「合同式≡」の「方程式」)(連立合同式、連立合同方程式)
「整数x」は「7で割ると3余り」「8で割ると5余る」
「整数x」を求めよ
「xを7で割った余りは3」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 3 (mod 7) …①
「xを8で割った余りは5」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 5 (mod 8) …②
「①の式」に8を「法の値も同時で掛ける」と、
x*8 ≡ 3*8 (mod 7*8)
8x ≡ 24 (mod 56)
「両辺とも余りが0」となるように式変形
8x−24 ≡ 0 (mod 56) …①’
「②の式」に7を「法の値も同時で掛ける」と、
x*7 ≡ 5*7 (mod 8*7)
7x ≡ 35 (mod 56)
「両辺とも余りが0」となるように式変形
7x−35 ≡ 0 (mod 56) …②’
「①’と②’の式」は「法が56と同じ」且つ「余りが同じ0」なので
「①’と②’の式」を「①’ ≡ ②’」のような「合同式≡」に変換でます
8x−24 ≡ 7x−35 (mod 56)
この「方程式」を解くと
8x−7x ≡ −35+24 (mod 56)
x ≡ −11 (mod 56)
これは「xを 56 で割ると −11余る (11足りない)」と言う意味なので、
右辺の「−11」を「56−11」として考えた結果、
x ≡ 45 (mod 56)
「x ≡ 45 (mod 56)」は「x−45 ≡ 0 (mod 56)」となり、
「x−45 は 56 で割り切れる」「x−45 は 56の倍数」
「x−45 は 56のk倍」と考えると以下の「=を使った方程式」となる
x−45 = 56k (kは整数)
よって、以下のようになります
x = 56k+45 (kは整数)
(つまり「xは56の倍数+45」となる。「x={45, 101, 157, 213, …」)
このような「法の値が違う式」の計算を「連立合同式、連立合同方程式」と言い、x ≡ 3 (mod 7) …①
「xを8で割った余りは5」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 5 (mod 8) …②
「①の式」に8を「法の値も同時で掛ける」と、
x*8 ≡ 3*8 (mod 7*8)
8x ≡ 24 (mod 56)
「両辺とも余りが0」となるように式変形
8x−24 ≡ 0 (mod 56) …①’
「②の式」に7を「法の値も同時で掛ける」と、
x*7 ≡ 5*7 (mod 8*7)
7x ≡ 35 (mod 56)
「両辺とも余りが0」となるように式変形
7x−35 ≡ 0 (mod 56) …②’
「①’と②’の式」は「法が56と同じ」且つ「余りが同じ0」なので
「①’と②’の式」を「①’ ≡ ②’」のような「合同式≡」に変換でます
8x−24 ≡ 7x−35 (mod 56)
この「方程式」を解くと
8x−7x ≡ −35+24 (mod 56)
x ≡ −11 (mod 56)
これは「xを 56 で割ると −11余る (11足りない)」と言う意味なので、
右辺の「−11」を「56−11」として考えた結果、
x ≡ 45 (mod 56)
「x ≡ 45 (mod 56)」は「x−45 ≡ 0 (mod 56)」となり、
「x−45 は 56 で割り切れる」「x−45 は 56の倍数」
「x−45 は 56のk倍」と考えると以下の「=を使った方程式」となる
x−45 = 56k (kは整数)
よって、以下のようになります
x = 56k+45 (kは整数)
(つまり「xは56の倍数+45」となる。「x={45, 101, 157, 213, …」)
複雑な「公式」使った解法もあるのですがここでは使用していません。
・計算例5(「合同式≡」の「方程式」)(代入)
「整数x」を「50で割ると49余る」
「3x2+5x+7」を「50で割った時の余り」を求めよ
・そのまま計算
「xを50で割った余りは49」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 49 (mod 50)
これを「3x2+5x+7」の式へ代入して計算
3(49)2+5(49)+7 = 3* 2401 + 245 +7 = 7455
7455÷50 = 149.1
(149.1−149)*50 = 5
余り5
・手早い計算
「xを50で割った余りは49」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 49 ≡ −1 (mod 50)
これを「3x2+5x+7」の式へ代入して計算
3(−1)2+5(−1)+7 = 3−5+7 = 5
余り5
「xを50で割った余りは49」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 49 (mod 50)
これを「3x2+5x+7」の式へ代入して計算
3(49)2+5(49)+7 = 3* 2401 + 245 +7 = 7455
7455÷50 = 149.1
(149.1−149)*50 = 5
余り5
・手早い計算
「xを50で割った余りは49」を「合同式≡」で書くと
x ≡ 49 ≡ −1 (mod 50)
これを「3x2+5x+7」の式へ代入して計算
3(−1)2+5(−1)+7 = 3−5+7 = 5
余り5
「合同式≡」の実用(余りの数の求め方)
「合同式≡」同士の演算と「合同式≡」の演算のルールまとめ
「合同式≡」は計算式の余りの値を知りたいときに威力を発揮します。
「a≡b (mod m)」
「mを法としてaとbは合同」、「aとbはmを法として合同」
は
「整数a」と「整数b」は「整数m」で割ったときの余りが等しい状態
を表した「合同式≡」です。
・「合同式≡」同士の演算まとめ
・「合同式≡」の演算まとめ
「合同式≡」で掛け算の余りを求める
「11*52を7で割った余りを求めよ」
・通常の回答
11*52=572
572÷7=81 余り5
「余り機能」の付いていない「計算機」で求める時は
11*52=572
572÷7=81.71428571…
0.71428571*7=5(←余り)
・合同式での回答
「11を7で割った余りは4」を「合同式≡」で書くと
11 ≡ 4 (mod 7) …①
「52を7で割った余りは3」を「合同式≡」で書くと
52 ≡ 3 (mod 7) …②
「①と②の式」を「掛ける」と
11*52 ≡ 4*3 (mod 7)
≡ 12 (mod 7)
「12を7で割った余りは5」なので
余り5
11*52=572
572÷7=81 余り5
「余り機能」の付いていない「計算機」で求める時は
11*52=572
572÷7=81.71428571…
0.71428571*7=5(←余り)
・合同式での回答
「11を7で割った余りは4」を「合同式≡」で書くと
11 ≡ 4 (mod 7) …①
「52を7で割った余りは3」を「合同式≡」で書くと
52 ≡ 3 (mod 7) …②
「①と②の式」を「掛ける」と
11*52 ≡ 4*3 (mod 7)
≡ 12 (mod 7)
「12を7で割った余りは5」なので
余り5
「合同式≡」で掛け算の余りを求める2
「整数a」は7で割ると余りが4
「整数b」は7で割ると余りが3
「a*bを7で割った時の余りを求めよ」
・通常の回答
・合同式での回答
「aを7で割った余りは4」を「合同式≡」で書くと
a ≡ 4 (mod 7) …①
「bを7で割った余りは3」を「合同式≡」で書くと
b ≡ 3 (mod 7) …②
「①と②の式」を「掛ける」と
a*b ≡ 4*3 (mod 7)
a*b ≡ 12 (mod 7)
「12を7で割った余りは5」なので
余り5
・合同式での回答
「aを7で割った余りは4」を「合同式≡」で書くと
a ≡ 4 (mod 7) …①
「bを7で割った余りは3」を「合同式≡」で書くと
b ≡ 3 (mod 7) …②
「①と②の式」を「掛ける」と
a*b ≡ 4*3 (mod 7)
a*b ≡ 12 (mod 7)
「12を7で割った余りは5」なので
余り5
「合同式≡」で「1の位の数」を求める
「13の30乗」の「1の位」を求めよ
「合同式≡」で乗数の余りを求める
「13の30乗」を「15で割った余り」を求めよ
C# 統計・微分積分・線形代数への道
次へ→http://1studying.blogspot.jp/2017/08/senkei-index.html#kuw12
他
『逆が命題と同じならば「⇔同値」と言える』
については次回「C# 数学12」で学びます。
以下のサイトを参考にしました。
円と接線に関する4定理(接線の長さ、接弦定理)
http://examist.jp/mathematics/math-a/plane-figure/en-sessen/
内分と外分―(2)外分
http://nyaas.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2-32c1.html
三角形の内角の二等分線,メネラウスの定理,チェバの定理
http://yossii.sakura.ne.jp/math/0301/
三角形の面積
https://www.kwansei.ac.jp/hs/z90010/sugaku1/sankaku/menseki/menseki.htm
負の数の割り算の余り
http://naop.jp/topics/topics46.html
yahoo!知恵袋:数学で「法とする」とは、どういう意味
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1235186837
yahoo!知恵袋:合同式の問題です。 連立合同式
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13184850123?__ysp=5ZCI5ZCM5byP
合同式の証明や問題の解き方を解説!大学受験で使いこなそう!
https://www.studyplus.jp/430
合同式の基礎・基本
http://www.mathlion.jp/article/ar017.html
合同式の意味とよく使う6つの性質
https://mathtrain.jp/mod
youtube:【高校数学】 数A-74 合同式
https://www.youtube.com/watch?v=wCSO5X5zE5o
「3の100乗を19で割ったあまりは?」を4通りの方法で計算する
http://tsujimotter.hatenablog.com/entry/100th-power-of-three-modulo-19
yahoo!知恵袋:3の225の累乗の1の位はいくつになるか?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1484655489
■規則性を見つける--「1の位の数を求める。」
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/math3/kisoku2.html
・1次合同式の解が複数ある例
思考力を鍛える数学:1次合同式の解の個数
http://www.mathlion.jp/article/ar027.html
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引用1:
4x≡8 (mod6)の解は,x≡2,5 (mod6)の2つあります.
引用2:
3x≡12 (mod9)の解はx≡1,4,7 (mod9)の3つ
4x≡0 (mod8)の解はx≡0,2,4,6 (mod8)の4つ
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数式記号の読み方・表し方
http://izumi-math.jp/sanae/report/suusiki/suusiki.htm