2017年10月31日火曜日

C# 数学16 「極限-基本1」「lim、収束発散、振動、不定形、片側極限」

C# 統計・微分積分・線形代数への道
目次→http://1studying.blogspot.jp/2017/08/senkei-index.html#kuw16

「微分積分」を学ぶ前に「極限lim」の前知識が必要となる。
「極限の基本」について説明、メモ。


ここでは、
「×」を「*」
「÷」や「分数」を「/」
で表現します。



「極限lim」(リミット)


「極限lim」とは…(収束と発散)
「lim」は「limitリミット(極限)」と呼ばれ、
  「限りなく目標値へ近付くが、絶対に目標値にならない値」
を表現する為作られた記号、文字です。

「極限lim」の式は以下の形となります。
  
「limx→a」は必ず「関数式f(x)」の手前に書きます。
これにより「関数式f(x)」が「極限」の式となり、
  「xはaへ向かい続ける」
  「aの数値ぴったりになる事はない」
という「極限」の状態となります。

「limx→a」とは
  「xはaの数値ぴったりにはならない条件で、
   xがaに永遠と近付き続けた時の、ほぼaという数値の状態を、
   limx→aとして極限という事で処理させましょう」
という「数学的な約束事となる記号」です。
その為、
  「計算結果」も「ある目的の数値へ近付き続ける」
事になります。

「計算結果」が目的の数値へ近付き続け「収束したがる数値」の先を
  「極限値」
と言います。
「計算結果」が目的の数値へ近付き続けた先が「+∞」や「−∞」へ向かう場合、
  「無限大へ発散」や「マイナス無限大へ発散」
等と言います。

「∞(無限大)」とは「数値の永遠の最大を指した物」なので、
「数値」ではなく「極限値」と同じ意味合いの物です。
故に、
  「極限の式」の「極限値」を求めよ。
という「問題」があれば、
  「極限値」(収束)か「+∞か−∞」(発散)
のどちらかが「答え」となります。


「収束」の詳細…
「収束」は「極限値」(目的の数値)へ近付く(収束する)「極限の式」の答えです。
  
上記「x → ∞」は
  「xの数字が無限大に向かって増加した時、極限値はどこへ収束するか」
を指します。
この例では「1 / x」となっている為、
  「xが10だと 1/10 = 0.1」
  「xが1000だと 1/1000 = 0.001」
のように、
xが増える程「答え」が「目的の数値0」へ近付き「収束」して行きます。
(「x」が「∞」」へ向かうと「極限値」が「0」へ近付く)
「極限」の世界で「極限値」が「0」という事は、
「0に収束」する事であり「0」にはなれません。


「発散」の詳細…
「発散」は「+∞」か「−∞」へ向かう(発散する)「極限の式」の答えです。
  
この例では「2*x」となっている為、
  「xが10だと 2*x = 20」
  「xが1000だと 2*x = 2000」
のように、
xが増える程「答え」が「∞へ向かって発散」して行きます。
(「x」が「∞」へ向かうと「答え」が「∞」へ向かう)
「∞(無限大)」は厳密に言うと、
  「数値の永遠の最大を指した物」であり「数値」とは似て非なる物
ですので、
「極限の式」の「答え」が「∞」という事は、
「∞へ向かって発散」し続ける事であり「∞という数値そのもの」は存在しません。


「振動」とは…
「極限の式」の「計算結果」は、
「極限値」である「1つの実数」の方向へ「収束」するか、
「+∞」や「−∞」の方向へ「発散」するかです。

「振動」とは、
「極限の式」の「計算結果」が「収束」も「発散」もせずに、
「計算結果」が「別の方向へ動的に変化」する状態を指します。
  
の式では「x」の値が「180」の間隔で「答え」が
「+1〜−1」の間を動的に行ったり来たりする為、
「振動」となります。

また、
  
の式でも「n」の値が「1」増える度に「答え」が
「+1と−1」で切り替わる為、
「振動」となります。


「不定形の極限」(不定形とは…)
「極限の式」の「計算結果」で答えとして認められるのは、
  「極限値」である「1つの実数」の方向へ「収束」
  「+∞」や「−∞」の方向へ「発散」
  「不定形」
のどれかとなります。

「不定形」とは、
「極限の式」の「計算結果」を求めようとした時、
式の中で「収束」と「発散」で相反する方向に引っ張り合う形となり
結果、力が拮抗して定まらなくなってしまった状態の式の事をいいます。
このような『「計算結果」が「不定形」の状態』にある事を
  「不定形の極限」
と呼びます。
以下で代表的な「不定形の極限」の例を幾つか紹介して行きます。


「不定形の極限」例(不定形4パターンと不定形でないパターン)
「∞ − ∞ = 不定形」
「+∞」と「−∞」で「発散する方向」が定まらない為に
「不定形」となります。

「∞ / ∞ = 不定形」
「2つの∞に大小関係は存在しないので比較してはいけない」為、
「不定形」となります。
仮に大小関係が不安定なまま計算しても、
「分母が大きい場合は0に収束」、「分子が大きい場合は∞へ発散」となり、
「0へ収束」と「∞へ発散」の力が拮抗し「不定形」の結果となります。

「0 * ∞ = 不定形」(ここでの0は「極限の0」を指します)
式にすると以下の形となります。
  
「0への永遠の収束」と「∞への永遠の発散」は掛ける事が出来ません。
仮に力の大小関係が不安定のまま計算しても、
「0への収束の力が大きい」場合、答えが「0へ収束」となりますし、
「∞へ発散の力が大きい」場合、答えが「∞へ発散」となります。
「0へ収束」と「∞へ発散」の力は比べる事が出来ず、力が拮抗し「不定形」となります。
式を変形すると「∞ / ∞ = 不定形」の結果となります。

「0 / 0 = 不定形」(ここでの0は「極限の0」を指します)
式にすると以下の形となります。
  
2つの「0への収束」に大小関係は存在しないので比較してはいけない為、
「不定形」となります。
仮に大小関係が不安定なまま計算すると、
「分母が大きい場合は0に収束」、「分子が大きい場合は∞へ発散」となり、
「0へ収束」と「∞へ発散」の力が拮抗し「不定形」となります。
式を変形すると「∞ / ∞ = 不定形」の結果となります。

「不定形」でないパターン
 「∞ * ∞ = ∞」「−∞ * ー∞ = ∞」
 「∞ * -∞ = −∞」「−∞ * ∞ = −∞」
 「0 / ∞ = 0」「0 / −∞ = 0」

「不定形」でないパターン2(「右極限」と「左極限」については後述)
「右極限」を「+0」、「左極限」を「−0」とします。
 「∞ / +0 = ∞」「∞ / −0 = −∞」
 「1/ +0 = ∞」「1 / −0= −∞」
 「1 /∞ = +0」「1 / −∞ = −0」


「不定形の極限」の際の注意
一見「不定形の極限」の状態に見えても、
式を変形すれば「不定形」が解消され、
解ける(収束発散する方向が定まる)事があるので注意する必要があります。

例えば以下の式は一見「不定形」に見えるが、
  
以下のように式を変形して因数分解を行う事ができます。
  
結果、
この「関数xが2へ向かう」時、
「極限lim」は「1 / 4」へ向かって「収束」します。
と言える形に式を変形する事ができました。


「片側極限」「左極限(左側極限)」「右極限(右側極限)」
以下の式を見て下さい。
  
「実数である1」を「0への収束」で割っています。
普段「実数は0で割る事は不可能」なのですが、
「0への収束」は「0になる事がない(x ≠ 0)」ので、
  「実数を0への収束で割る事が可能」
という事になります。

但し
「実数」を「0への収束」で割る場合、別の注意が必要です。
「0への収束」は「0でない」為、
「+側から0へ収束する」のか「−側から0へ収束する」のかで
「計算結果」が変化します。その為、「収束する向きの明示化」が必要です。
  

「x」が「0に収束」する向きが、
「+(右)側から」か「−(左)側から」かを明示化した以下の図を確認して下さい。
  
「limx→0」の下にある「x → 0」の部分が
「x → +0」と明示した場合「右(側)極限」となります。
  「右側(プラス側)」から「0へ収束」するので
  「計算結果であるyは+∞へ発散」して行きます。
「x → −0」と明示した場合「左(側)極限」となります。
  「左側(マイナス側)」から「0へ収束」するので
  「計算結果であるyは−∞へ発散」して行きます。


絶対値の極限(片側極限)
「絶対値を使った極限」は「片側極限」を使うと解消される事があります。
以下の式について考えてみましょう。
  
これを「x=2」と代入して計算した場合、
  
  のように「発散先」が定まらなくなり「不定形」となります。
何故「不定形」となるか分かるでしょうか?
ちょと話が脱線しますが以下の3つのパターンの中の
  『「0への収束」を「0への収束」で割る場合』
の中に当てはまる4つの可能性全てで「不定形」となる為、
結果、「不定形」となります。
  ・「0、∞、−∞以外の数値」を「0への収束」で割る場合
    分子の数値が「+数値かー数値」であるかが定まっていても、
    「片側極限」の「0への収束」でない「0への収束」で割る時点で、
    即「不定形」です。
    分子の数値が「+数値かー数値」であるかが定まっていて、
    「片側極限」の「0への収束」で割る場合は、
    
    の4つの可能性が考えられます。
  ・「0への収束」を「0への収束」で割る場合
    即「不定形」です。
    分子の「0」が「片側極限」の「0への収束」である事が分かっていてそれを、
    「片側極限」の「0への収束」で割る場合でも、
    
    の4つの可能性全てで「不定形」となる為です。
    (「∞/∞」は「約分」が出来ないと覚えておくと良いです。)
  ・「+∞や−∞」を「0への収束」で割る場合
    「片側極限」の「0への収束」でない「0への収束」で割る時点で、
    即「不定形」です。
    分子の数値が「+数値かー数値」であるかが定まっていて、
    「片側極限」の「0への収束」で割る場合は、
    
    の4つの可能性が考えられます。
では本題に戻ります。
「(x−2)」を「約分」する方法でも考えてみます。
    
分子が「絶対値」の為「不定形」となります。
「片側極限」であれば、この「不定形」を解消させる事ができます。
「絶対値」が式にある場合、
  「絶対値」の部分を「+プラスの場合」と「−マイナスの場合」で計算
を行ってみるようにします。
  右側極限「+0(右)側から2へ収束」か
  左側極限「−0(左)側から2へ収束」か
を明示する事により以下の違いが出ます。
    
「x → 2+0」と明示した場合
「右(側)極限」となり、絶対値「|x−2|」の結果が「+プラス」となります。
  
「x → 2−0」と明示した場合
「左(側)極限」となり、絶対値「|x−2|」の結果が「−マイナス」となります。
  

・メモ(読み飛ばして下さい)
  「+0/−0」(+から0へ収束/−から0へ収束)は一見「−1」になりそうですが、
  実際は「不定形」です。
  これは、
  分子の「+から0へ収束」と分母の「−から0へ収束」が
  同じスピードで収束するとは限らないからです。
  分子と分母が同じスピードで収束するように見える式の為、
  錯覚しないように気をつけて下さい。
  「0/0」(0への収束/0への収束)が「不定形」なのも同じ理由です。
  故に、
  分子と分母が同じスピードで収束すると分かっている
  「(x−2)/(x−2)」の段階で、
  分母と分子の「(x−2)」を「約分」する事により「不定形」を解消させ
  「極限値」を確定させているのです。

もう一つ例を出しておきます。
  
この「絶対値の極限」の式は「不定形」となりますが、
「片側極限」が使われていれば以下のように答えを出す事が可能です。
  
  このように「絶対値」の部分を「+と−」で「場合分け」すると
  状況をイメージしやすくなります。
(補足)
  




以下のサイトを参考にしました。

wiki:極限
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%B5%E9%99%90

数Ⅲ 極限の計算
http://examist.jp/category/mathematics/limit/

極限の解消方法を分かりやすく教えるコツ【高校数学】
http://www.juku.st/info/entry/215

∞(無限大)とは。
https://www.marguerite.jp/Nihongo/Math/Infinity.html

無限大の比較
https://www.math-jp.net/2017/01/01/comparison-of-infinity/
無限大の比較は可能か?
https://www.math-jp.net/2017/05/22/can-comparison-infinite/

関数の極限 タイプ別 早見チャート
http://love-su-gaku.com/free/kyougen.pdf

5分で分かる!因数分解公式・解き方のコツ
https://juken-mikata.net/how-to/mathematics/insubunkai.html

高校数学、極限の不定形について
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14154404229

関数の右極限,左極限と連続性
https://mathtrain.jp/sayuulimit

関数の極限③:片側極限
http://examist.jp/mathematics/limit/kansu3/

関数の片側からの極限
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1055617240

関数の極限の求め方
http://math-juken.com/kijutu/funckyokugen/

微積分/極限10 極限値の計算方法5 絶対値を含む関数
https://www.youtube.com/watch?v=Fwcb4OX76og

右側極限、左側極限とは【高校数学Ⅲ】
https://www.youtube.com/watch?v=BqdZdl-ljRM

数学記号の表
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%AD%A6%E8%A8%98%E5%8F%B7%E3%81%AE%E8%A1%A8

数式記号の読み方・表し方
http://izumi-math.jp/sanae/report/suusiki/suusiki.htm




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